絵本作家の簡単ごはん

しゅうまいに、キャベツを沢山入れる|山脇百合子

暮らし |
アイキャッチ画像
絵本作家のみなさんに、お気に入りのレシピを教えてもらいました。それぞれのご家庭の定番料理から、旅先での忘れられない味を再現したものまで……作家の方々の素顔が垣間見えるエピソードとともにお楽しみください。第1回は『ぐりとぐら』の山脇百合子さんです。

しゅうまいに、キャベツを沢山入れる

家を出て1分歩けば商店街です。そこの近江屋肉やさんから、いくつもおかずを教えてもらいました。このキャベツ入りしゅうまいも、そうです。簡単だし、皆で一品ずつ持ち寄りで食事という時も、暖めて湯気の立つところを出しますと、実力以上においしがられるので、作っていきます。(そういう時って、何でもとてもおいしいですね。おしゃべりと笑いで、おいしく仕上がるのかしら)
色も姿も材料も普段着そのままのおかずです。(肉やさんに払うお金も多くありません!)

今夜はこのしゅうまいにしようと思う日は、キャベツだけ早めに用意しておきます。塩して重しをかけておくのです。

では作り方を書きます。
材料は市販のしゅうまいの皮(24枚入り)2袋。キャベツ、たっぷり。挽き肉は、脂のある、近江屋さんでなら100グラム100円のとこ、300~400グラム。(「しゅうまいは、脂のある方がおいしいからね、こっちですね」と肉やさん) 長ねぎ、1本。にんにく、ほんの少しみじん切り。片栗粉。(挽き肉100グラムにつき、片栗粉大さじ1の割合、と何かで読んだので、そんなふうにしてます) 調味料は、塩、胡椒、ごま油少し、しょうゆ少し。

© Kentaro Yamawaki

まず、キャベツの準備から。お昼の後かたづけの時でも、お3時の頃でも。太めの千切りにして、ボウル(測ったら直径20センチです)に軽く山一杯か、もっと。太い葉脈も薄くそいで使います。塩して重しをのせておきます。夕方になったら、このキャベツをぎゅーっとしぼります。かさが減ります。大きすぎるようなら、もう少し小さく切ります。

長ねぎは小口切り。緑のところも使います。にんにく、挽き肉、片栗粉。以上の材料と調味料をボウルに入れ、よくよく混ぜているうちに、弾力性が出てきます。これで、よし。皮につつみます。皮は48枚。蒸し器に入るお皿を3枚、サラダ油で軽く拭いておきます。1皿に16個ずつの勘定です。でも、その時の“キャベツ加減”で、タネが不足気味のこともあります。その時は、作れるだけ作って、残った皮は4つ位に切って、しゅうまいのてっぺんにのせます。

蒸し器の蒸気の立っているところに、皿ごと入れて約10分。ひとつ出して切ってみてください。味もみて下さい。どうです? あっさりしすぎ、ですか? じゃあ、次から何か足して、お好きな味にこしらえて下さい。でも、おいしいでしょう? つけ合わせは、ゆでたもやし。

※「こどものとも年少版」2000年11月号折り込み付録より改題・再掲

この記事をシェアする