ゆうべのおもちゃ

1月 顔面福笑い

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もっと子どもと遊びたいのに、ついつい家事や仕事に追われてしまって……。そんな日々のすきま時間に、がんばらずに楽しめる手作りおもちゃを、毎月1つご紹介します。第10回は「顔面福笑い」です。

1月 顔面福笑い

顔形に目鼻のパーツを並べるのではなく、自分の顔に貼りつけてしまう福笑いです。技術も台紙も目隠しも必要ない、というわけで、お正月の集まりにどうでしょう? なんと、飲み食いを中断することなく、大人も子どもも一緒に楽しめてしまうのです!

宴会テーブルの一角にペン、紙、はさみ、セロテープなどを出し、まずはパーツを作りましょう。目や口の絵を描いて、ひとつずつ切り抜き、接着面を表にしてくるりと巻いたテープを裏につけます。この段階で熱中するのは、たいていほろ酔い気分の大人組で、少女マンガ目やモンロー唇、切り紙ふう、菓子折りの詰め物利用など、いろんなタッチの顔パーツがたまっていきます。どんな顔に変身するか、選ぶのも楽しいので、たくさん作ってやります。

さて、できあがったパーツを顔につけるのですが、自分の顔につけるものだから、手元が見えないのは、普通の福笑いと同じこと。ちがうのは、パーツがずれていてもいなくても、笑えてしまうところです。酷ではありますが、星入り目をつけたからといって、アニメの主人公になれるわけではないのですよね。薄目をあければ、すき間から充分見えるので、鏡も出しておいてやりましょう。

「見て~見て~」と、最初はつけるだけで大はしゃぎの子ども組。そのうち衣装や小物も工夫しはじめ、ひげの「先生」と妙な生徒たちのごっこ遊びが始まりました。

写真:鈴木健

※ 月刊絵本「かがくのとも」2009年1月号折込より再掲。当時12歳の長男 “ぴょん一くん” と3歳の長女 “ぴょん子ちゃん” と一緒に楽しんだ手作りのおもちゃについて綴ったエッセイを、当時のままにお送りします。

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