「えほんＱ＆Ａ」は、読者のみなさまから寄せられた疑問や悩みにお答えする連載です。「子どもが同じ本ばかり読んでほしがる」「読み聞かせを最後まで聞いてくれない」など、気になるところはみんな同じ。絵本や読み聞かせを楽しむときの参考にどうぞ。
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選ぶ絵本が、子どもの興味や親の好みに偏ってしまうのが気になります。幅広く、いろんなスタイルやテーマの絵本を読んであげる方がよいですか？
乗りものや食べもの、虫、動物など……子どもの好きなものがはっきりしている場合は、お気に入りのものが登場する絵本を、まずは存分に楽しんでください。絵本を開くと大好きなものに出会える、心が満ち足りるまで大好きなものに浸ることができる……その積み重ねから「本は楽しいもの」という認識が形作られ、だんだんといろんな絵本を楽しめるようになっていきます。
また、大人が自分の好きな絵本を読んであげるのもよいと思います。大人が小さい頃に大好きだった絵本を、子どもも気に入って、楽しい気持ちを共有できたら本当に素敵なことです。
そうやって、子どもの好きなものを軸にしながら、少しずつ選ぶ絵本の幅を広げていき、その子が興味をもって見つめられるものを増やしていきましょう。はじめは興味を示さなくても、タイミングや時期が合わなかっただけかもしれないので、その時がいつ訪れてもよいよう、子どもが手に取りやすい場所に置いておくのもひとつの考えです。
とはいえ、子どもの興味を広げるものは、絵本だけではありません。家族や友だちとの遊びや自然とのふれあいなど、さまざまな体験を通して、子どもたちの好奇心は育まれていきます。あまり気負わずに、絵本も含めて、子どもの好きなもの・ことを少しずつ増やしていければいい。そういう気持ちが大切です。
「では、絵本の幅を広げたいときは、どうやって選べばいいの？」
と思われる方へ、少し具体的なおすすめを。
まずは、世代を超えて読み継がれてきたロングセラーの絵本はいかがでしょう。ロングセラーという軸で選ぶと、さまざまなスタイルやテーマのものが含まれるので、本棚に並ぶ絵本に広がりが生まれます。また、長く愛されてきたという事実は、これらの絵本が子どもたちの心に響く何かを持っている証拠。安心して子どもに読んであげられる絵本ばかりです。裏表紙に対象年齢が記載されているので、選ぶときの目安にしてください。
「やっぱり自分で選ぶのは難しい」「どうしても似た絵本が多くなってしまう」「手軽にバラエティに富んだ絵本を揃えたい」という方には、絵本が月に１冊ずつ届く、月刊絵本という選択肢もあります。月ごとに作者が変わるので表現も多様で、テーマもさまざまです。予想外の絵本に子どもが興味を示して驚いた……そんな声を読者の方からよくいただきます。
（とものま編集部）
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