えほんQ&A

Q4 絵本は淡々と読んだ方がいい?

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「えほんQ&A」は、読者のみなさまから寄せられた疑問や悩みにお答えする連載です。「子どもが同じ本ばかり読んでほしがる」「読み聞かせを最後まで聞いてくれない」など、気になるところはみんな同じ。絵本や読み聞かせを楽しむときの参考にどうぞ。

Q 絵本は淡々と読んだ方がいい?

「絵本は淡々と読みきかせた方がいい」と聞いたことがあるのですが、声色を変えたり、抑揚をつけたりしてはいけないのでしょうか。

A 読み方については、それほど気にしなくて大丈夫。読み手にとって自然な読み方が、いちばんです。

読み方を強く意識しすぎると、読み聞かせ自体がおっくうになってしまうかも……。それでは本末転倒ですよね。読み手にとって自然な読み方がいちばんです。

あえて言葉を足すとしたら、聞いている子どもが集中し、お話の世界にすんなり入っていける読み方が理想的かもしれません。絵本の文章は、そのまま読んでも、リズムよく、美しく耳に響くように考えられています。そのため、元の文章を大切に考え、「淡々と読み聞かせる方がよい」という方もいらっしゃいます。

ただ、ここでいう「淡々と」は、「無感情に」という意味ではなく、大げさに演じたり、盛り上げたりする必要はありませんよ、ということです。絵本の主役は「物語」。読み手が主役にならない方が、子どもたちはお話に集中することができます。

とはいえ、登場人物ごとに自然と声色が変わってしまう、抑揚がついてしまうということでしたら、それはもうあなたの持ち味ですから、無理して読み方を変える必要はありません。子どもがびっくりして集中が切れてしまうほど大げさな読み方にならなければ大丈夫。それも含めて子どもの中で大切な思い出になるはずです。むしろ無理に変えようとしたらぎこちなくなって、「いつもと違う……」と子どもが驚いてしまうかも。

読み手自身が、リラックスして、楽しみながら読むのがいちばんです。

(とものま編集部)

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