親子でたのしい! えほんやさんぽ

≪親子でたのしい! えほんやさんぽ≫ 第4回 石川県金沢市「明文堂書店 金沢ビーンズ」

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絵本屋さんのある街を、親子で旅してみませんか? 全国各地のステキな絵本屋さんと、親子いっしょに楽しめる近隣のおすすめスポットの魅力を、イラストレーター・Tamyさんのイラストルポで紹介していきます。旅先で出会った1冊は、きっと想い出の1冊に。

金沢駅
東京駅から新幹線「かがやき」で 約2時間半
大阪駅からJR特急サンダーバード、敦賀で新幹線「かがやき」に乗り換えて 約2時間半

明文堂書店 金沢ビーンズ

石川県・金沢駅から車で 10 分ほど走ると、広い幹線道路沿いに、曲線で構成されたひときわ目をひく建物「金沢ビーンズ」が現れます。

250 台を平置きで収容できる駐車場を備えた、3階建ての白い建物。ビーンズという名の通り、建物全体がそら豆の形をしたフォルム。明文堂書店の創業者が「豆から芽が出て育っていく」イメージを形にしたいと、建築家の迫慶一郎氏に依頼し、2007年に誕生しました。

館内に一歩入ると、天井が高く明るい店内。ゆるやかに湾曲した壁面に沿って、本棚が広がる空間は圧巻です。蔵書は約 80 万冊と、県内最大級の品揃えを誇る書店です。

1階2階は一般書籍。そして3階に児童書を集めた絵本館とコミックのフロアがあります。絵本館をのぞいてみると、子どもが本を手に取りやすい工夫が随所に散りばめられています。まず目にとまるのは、カラフルなカーペットで覆われた読み聞かせ用のスペース。こちらでは、靴を脱ぎ、くつろいで絵本を楽しむことができます。本を楽しみながら選ぶことができる場所──それが明文堂書店 金沢ビーンズです。

子どもたちに人気のスポットは、くぐり抜けると読み物や図鑑のコーナーへとつながるガリバートンネル。「こういうものがあると秘密基地のような感じがあって、子どもはわくわくするのでしょうね」と話すのは、読み物と図鑑を担当する中村さん。

店舗の広さを生かし、多くの本が表紙が見えるように陳列されているのも特徴です。本と目が合いやすく、選ぶ楽しさが広がります。「表紙は本の顔なので、できるだけ顔を見せてあげたい」と、絵本担当の島田さん。

本棚には、オープン当時から働くお二人が、それぞれの視点で選び抜いた本が並んでいます。ロングセラーや新刊に加え、話題の本や季節に合わせた本も来店したお客さんの目にとまるよう、工夫されて並べられています。中でも『きんぎょがにげた』や『ぐりとぐら』『ねないこだれだ』のようなロングセラーは、欠かさず揃えているのだそう。「新しい本ばかりだと説得力がないんです。お客さまがちゃんと見て比較して選べるようにするためには、新しい本とロングセラー、どちらもなくてはいけません」と、お二人がその理由を教えてくれました。

「新刊でも大事にしたいと思う本は、ディスプレイを工夫してなるべく長く置くようにしています。新しく届いた本を並べて、古くなった本を返すだけだと、自分の感情も愛着ものせられません。ちゃんと選んだもの──そこが大事だと思っているので、それをお客さまが手に取ってくださったら、やっぱり嬉しいです」と島田さん。

土日になると、朝から家族連れで賑わい、子どもの姿も多く見られます。幼い頃から通い、中学生になったら友人と訪れる、そんな身近にある場所。
「小さな頃から本が身近にあれば、それが当たり前になります。この書店がそういう場所になれたら嬉しいです。本は人生の指針にもなります。ずっと傍に本が友達としてあってほしい」と語るお二人。

本と人をつなぎ、読書の喜びが芽吹く場所として、金沢の人々に愛され続ける書店です。

■店舗情報
明文堂書店 金沢ビーンズ
石川県金沢市鞍月5丁目158
※ JR金沢駅から車で約 10 分
【web】https://www.kanazawa-beans.com/

近隣のおすすめ① 石川県立図書館

石川県立図書館は、都道府県立図書館として3年連続で入館者数日本一を記録している県立図書館。2022年に金沢大学工学部の跡地に建設され、地元の人はもちろん、県外や海外からも含めて、金沢を訪れる多くの人が足を運ぶ話題の図書館となっています。

館内に入ると、目の前に広がるのは、4階まで吹き抜けの円形閲覧空間。ドーム型の天井から、やわらかな光が差し込みます。段々状に並ぶ本棚は、まるでコロシアムの中央から観客席を見上げるようなスケール感。約 110 万冊の蔵書から1冊の本を手に取り、500 席もある個性的な閲覧席へ。思い思いの場所で読書する時間は、本と向き合う高揚感を味わえる特別な場所です。

「こどもエリア」も、この図書館の魅力のひとつ。絵本、読み物、知識の本にゾーン分けされていて、年齢に合わせた過ごし方ができるようになっています。らせん階段から上れる大きなネットに座ったり寝転がったりしながら、自由に本を楽しむことができます。子どもたちの楽しそうな声がたえることなく聞こえてきます。赤ちゃん向けの絵本を集めた「はじめてのえほん」コーナーのそばには、食事や授乳のためのスペースも用意されていて、小さな子どもを連れていても安心です。

「ふらっと図書館を訪れて、それまで見たことのなかった本と巡りあう。それは小さな変化かもしれないですけれど、小さな一歩を踏み出すことにつながるかもしれません。自分の生き方や見方が変わる。そういう場所をこの図書館はめざしています」と、司書専門員の山崎さん。

「こどもエリア」の扉から、「おはなしの森」と名づけられた庭園に出ることもできます。石川県の里山をイメージした庭には、梨やリンゴ、梅、どんぐりの木などが植えられ、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。天気のよい日には、お気に入りの本を持ち出し、青空のしたで楽しむことができるのです。庭園の一角には、農作物を育てているスペースも。たまねぎやサツマイモの収穫時期には本の読み聞かせと収穫体験を組み合わせたイベントを開催しているとか。

「本だけで知識を得て終わりということではなく、実際に観察したり、ふれたりしながら、知識を深めていってほしいと思っています。また逆に、ふだん目にしたり、経験したりしていくなかで、不思議だな…とか、なんだろうな…と思ったことを、本で調べて、自分なりに考えてもらう。そういう循環を生みだしていけたら。私たちも福音館さんの “ちいさなかがくのとも” などにふれながら、そういうことが何かできるんじゃないかなって。そう考えながら取り組んできたところでもあるんですよ」と山崎さんが教えてくれました。

そんな山崎さんに館内で好きな場所をうかがうと、3階のブリッジを挙げてくださいました。こちらのブリッジにある閲覧席に座ると、「本がみんな自分の方を向いていて、本に見つめられる感じを味わうことができるんです」。

あったらいいな、できたらいいな──そんな願いがすべてかなう、夢のような図書館でした。

■スポット情報
石川県立図書館
石川県金沢市小立野2丁目43番1号 ※JR金沢駅から車で約17分
【web】https://www.library.pref.ishikawa.lg.jp/
【Instagramhttps://www.instagram.com/iskw_pref_lib/
【X】@iskw_pref_lib

近隣のおすすめ② ヤマト 糀パーク

■スポット情報
ヤマト糀パーク
石川県金沢市大野町4丁目イ170 ※JR金沢駅から車で約18分
【web】https://www.yamato-soysauce-miso.co.jp/koujipark.html

近隣のおすすめ③ 金沢港クルーズターミナル

■スポット情報
金沢港クルーズターミナル
石川県金沢市無量寺町リ65 ※JR金沢駅から車で約15分
【web】https://www.kanazawa-cruise.jp/
【X】@cruise_kanazawa
 

 

親子でたのしい! えほんやさんぽ
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