来月は これ読もう!

7月は これ読もう! ≪東京子ども図書館の職員がおすすめする7月の絵本&読み物11選≫

絵本 |
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季節の本を楽しみたい! そう思っていても、あわただしく過ごしていると、あっという間に、もう次の季節……。それなら少し余裕をもって、準備を始めてみませんか?

この連載では、子どもたちに本を手渡しつづけている東京子ども図書館の皆さんに「来月のおすすめの本」をご紹介いただきます。7月のおすすめを教えてくださるのは、小野寺愛美さん。さあ、7月はこれ読もう!

7月は、これ読もう!

すこし気が早いかもしれませんが、そろそろ夏休みの計画を立てはじめているご家庭もあるでしょうか。

幼稚園や学校が長いお休みになるので、おでかけしたり、たっぷり遊んだりできるのを今から待ち遠しく思っている子もいるでしょう。
普段できないことに挑戦したり、夢中になれることを見つけたり……。
夏のたのしい思い出づくりのヒントになりそうな本を集めてみました。
 

ピックアップ ①
はちうえはぼくにまかせて

ジーン・ジオン 作 マーガレット・ブロイ・グレアム 絵 もり ひさし 訳
/ ペンギン社 / 幼児から

夏休み、お出かけの予定がないトミーは、いいことを思いつきました! 旅行にでかける近所の人たちの鉢植えを預かって世話をし、おだちんをもらうのです。
トミーは、鉢植えの世話がとてもじょうず。植物はぐんぐん成長して、家の中はまるでジャングル状態。仕事で忙しいお父さんはイライラ、トミーもついに植物で家が壊れる夢を見たので、解決策をさがしに図書館へ。

『どろんこハリー』(福音館書店)でおなじみのコンビによる絵本。やわらかな鉛筆画に青、黄、緑の淡彩をのせた絵が夏らしく、さわやかです。

ピックアップ ②
『はじめてのキャンプ』

林 明子 作・絵 / 福音館書店 / 幼児・小学生

近所の大きい子たちがキャンプへ行くようですが、なほちゃんはまだ小さいからと、仲間に入れてもらえません。でも、重い荷物を持って歩く、絶対泣かない、薪集めも手伝う、暗闇も怖がらないと約束して、いっしょに連れていってもらえることに。
大きい子のまねっこをしながら、がんばってお手伝いします。夕飯のカレー作りやキャンプファイヤーも楽しみます。みんなが寝静まった真夜中、トイレに行きたくなったときは……。

子どもの表情やしぐさをのびやかに描いた絵がどのページにも配され、なほちゃんのドキドキや誇らしげな姿が伝わってきます。「ちゃんとできたよ!」なほちゃんの成長を感じられる物語です。

ピックアップ ③
『時計つくりのジョニー

エドワード・アーディゾーニ 作 あべ きみこ 訳 / こぐま社 / 幼児・小学生

ジョニーは、とても手先が器用で、ものを作るのがじょうずな男の子。あるとき、大時計をつくろうと思い立ちますが、おとうさんもおかあさんも、学校の先生もみんな、そんなことできっこないと、相手にしてくれません。
でも、ジョニーはあきらめませんでした。板や歯車、おもりや振り子などの部品を集めて、時計つくりに懸命に取り組みます。部品をわけてくれる親切なおとなや、はげましてくれる友だちもいました。

『チムとゆうかんなせんちょうさん』(福音館書店)の作者による作品で、子どもの気持ちをよくとらえています。困難を乗り越えて、大時計を完成させたジョニーの姿を、淡々とした文章に沿ったペン画と淡い色彩の水彩画でていねいに描いた絵本です。

★ 7月のおすすめブックリスト

≪幼児から≫

『えんにち』 五十嵐豊子 作 / 福音館書店
兄妹が神社の境内にいくと、縁日の準備中。屋台が組み終わり、たくさんの夜店がでそろいました。わたがし、いか焼き、金魚売りにひよこ屋をめぐって、食べたり遊んだり。
文字はついていませんが、お祭りのにぎわいが素朴で色鮮やかな絵で細かく描きこまれ、探し絵のように楽しめます。どこか懐かしさを感じさせる日本の夏の光景を、子どもといっしょに絵をじっくり眺めながら味わってみてください。

『およぐ』 なかの ひろたか 作 / 福音館書店
イヌもネコも、犬かき泳ぎができます。それは、肺に吸いこんだ空気が浮袋のはたらきをして、水に浮くことができるから。ぼくもできるかな?
プールに入ったら、まずはゆっくり歩いて、走って、水のかけっこ。顔を水につけて、水の中で息をはいてみよう。体を横にしてバタ足ができるようになるまでを幼い子にもわかりやすく、順をおって説明する科学絵本です。水がこわいなあ……、でも泳げるようになりたい。そんな子の背中を押してくれる1冊です。

『せみとりめいじん』 
かみや しん 作 奥本大三郎 監修 / 福音館書店
セミとり名人のごんちゃんが、手作りの特製あみを使ってセミを捕まえるコツをたっぷり教えてくれます。どんなところにいる? 逃げられずに捕まえるには? 種類や見つけ方、鳴き声の違いなど。
自然とたっぷりむきあっているごんちゃんの先輩ぶりは頼もしく映ります。まだセミを捕ったことのないてっちゃんと一緒に、だんだんセミについて詳しくなれます。

『おばけのひっこし』 
さがら あつこ 文 沼野正子 絵 / 福音館書店
今は昔、子だくさんのおとど(身分の高い人)が広い家を探して、京の町中へ。古いけれど立派な空き家が見つかりましたが、その家にはおばけが出るというのです。一晩泊まってみると、うわさどおりおばけが次々と現れました。ところが、おとどはまったく驚きません。そこでおばけたちは……。
のびのびと大胆な筆遣いで描かれたおばけたちには、とぼけたおかしみも。夏の夜、おばけの世界をのぞいてみませんか。

≪幼児・小学生≫

⑧『ターちゃんとペリカン 
ドン・フリーマン 作 さいおんじ さちこ 訳 / ほるぷ出版
毎年夏休みになると、ターちゃんは家族と浜辺でキャンプをして過ごします。今年は魚つりに挑戦するんだ! あの年とったペリカンにまた会えるかな? 浜辺にやってきたターちゃんは、初めての魚つりに夢中で、長ぐつを波に流されてしまいます。でも……。
小さい男の子とペリカンとの絶妙な距離感が心地よく、地味ですが印象深い絵本です。小学校で司書をしていたとき、夏休み前によく読み聞かせをしていました。

『もりのへなそうる』 
わたなべ しげお 作 やまわき ゆりこ 絵 / 福音館書店
5歳のてつたくんと3歳のみつやくんが森へ探検にいくと、大きな大きな卵を発見! 卵から現れたのは「ぼか、(・)なそ(・・)うるのこどもだい」と名乗る恐竜に似た変などうつぶ(どうぶつ)。ふたりはへなそうると、かくれんぼやカニとりをして遊びます。幼いみつやくんやへなそうるのせりふは、ことばあそびのようで、声に出して読むと、より楽しさが伝わるでしょう。毎日、少しずつ読んで聞かせてあげるのもおすすめです。


≪小学生から≫

⑩『ソフィーのやさいばたけ』
ゲルダ・ミューラー 作 ふしみ みさを 訳 / BL出版

今日から夏休み。ソフィーはいなかのおじいちゃん、おばあちゃんの家で過ごします。おじいちゃんの畑仕事を手伝いながら、好きな野菜を育てていいといわれ、とても楽しみにしていました。
いつも見ている野菜は、スーパーに並んだもの。どんなふうに育つのか、どこの部分を食べているのか、畑を訪れる虫や動物たちとの関わりなどをたくさん教わります。日本ではあまりなじみのない野菜も登場しますが、あたたかみのある細やかな美しい絵を見ていると、興味が引き出されます。

⑪『王さまのアイスクリーム フランセス・ステリット 文 光吉夏弥 訳 土方重巳 絵 / 大日本図書
まだアイスクリームがなかった頃のお話。気むずかしい王さまの3時のおやつは、曜日別のシロップを添えたクリーム。暑い日は、できるだけ冷たくしないと、王さまの雷が落ちます。シロップを間違えてもいけません。ある夏の暑い日、なかなかクリームが冷えず、頭を抱えているコック長の前に、山から氷を運んできた少年が現れて……。
大きな活字で、挿絵もたっぷりの読み物なので、自分で読みたい子にもぴったり。アイスクリームの誕生にまつわる物語を楽しめます。

 
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