子どもに読んであげられる短いお話を、季節ごとに7話ずつお届けする「一日一話」。眠る前のひとときや、電車移動の時間など、さまざまなシーンでお楽しみください。 ※見開きの形に整えたPDFをページ後半に用意しています。絵を見せながら読んであげたい方は、こちらをプリントしてお使いください。
かのうかりん 文・絵
にちようびの ゆうがた。
みーちゃんは おとうさんと おかあさんと いっしょに おでかけしたあと
くるまに のって おうちに かえっていました。
まどのむこうに、おおきな まんまるおつきさま。
おつきさまは みーちゃんを じっと みています。
それに なんだか くるまを おいかけてくるみたい。
くるまが かどのどうろを まがりました。
やっぱり、おつきさまも いっしょにまがって ついてきます。

「おつきさま、ついてきちゃった」
おつきさまは、みーちゃんの おうちまで きてしまいました。
「あらあら。どうぞ おあがりください」おかあさんが げんかんのドアを あけました。
おつきさまは、きらきら からだを ひからせながら おうちのなかに はいりました。
へやが とってもあかるくなりました。
「これは でんきゅうをつけなくてもいいぞ」おとうさんが いいました。
みーちゃんは、さっそく みーちゃんのへやに おつきさまを つれていって、
おきにいりのぬいぐるみを みせたり、ピアノを ひいてあげました。
おつきさまは にこにこ わらっています。
「ごはんのじかんですよ」
そのよる、おかあさんは かぼちゃのシチューを つくってくれました。
おつきさまは いすに ちょこんと こしかけて…
「いただきまーす!」
おつきさまは シチューが あついみたいで、たくさん フーフーして たべました。
それから、みーちゃんは おつきさまと いっしょに おふろに はいりました。
せっけんで あわをつくって あそびます。
おふろに ざぶーん。
おつきさまのひかりで キラキラひかる しゃぼんだまが みーちゃんを つつみました。

おふろから でたあと おかあさんが いいました。
「みーちゃん、おつきさまは もう おそらに かえらないといけないの」
「やだやだ」
みーちゃんは ないてしまいました。
おつきさまも さみしそうな かおをしています。
「そらを みてごらん」
おとうさんが カーテンをあけると まっくらな そらが ひろがっていました。
「きょうは じゅうごや。みんなで おつきさまを みるひなんだ。おそらに おつきさまが いないと、みんな かなしむよ」
それから、おかあさんは まあるくて しろい おだんごを たくさん ふくろにつめて、おつきさまに わたしました。
「おみやげに どうぞ」
おつきさまは にっこり わらって おだんごを うけとると、おそらに すうっと かえっていきました。
みーちゃんは さみしかったけれど、おうちで おなかいっぱいになって おふろで ピカピカになって おそらで かがやく おつきさまを みていると、うれしくなりました。
「おつきさまも、おだんご たべてるかなあ」
みーちゃんは おだんごを もぐもぐ ほおばりながら、こうこうと かがやく おつきさまを ながめたのでした。

(おしまい)
◆子どもと一緒に挿絵を見ながらお楽しみになる方は、こちらからPDFのファイルをダウンロードの上、出力してお楽しみください。 ※個人利用に限ります。

今月の「とものま」
来月は これ読もう!
絵本のとびらを開いたら
わたしの好きな「たくさんのふしぎ」
こどものこころの保健室
えほんとわたし
えほんとわたし
こどものとも70周年
親の知らない 子どもの時間
こどもに聞かせる 一日一話
こどもに聞かせる 一日一話
こどもに聞かせる 一日一話
こどもに聞かせる 一日一話
親の知らない 子どもの時間
親の知らない 子どもの時間