こどもに聞かせる 一日一話

『てるてるぼうずと ふれふれぼうず』苅田澄子 作 #読み聞かせ

子育て |
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2025年3月に休刊となった雑誌「母の友」に「こどもに聞かせる 一日一話」という人気企画がありました。子どもにさっと読んであげられる短いお話を一挙にまとめて掲載するものです。その「一日一話」を、2025年12月から「とものま」で再開しました。季節ごとに7話ずつ、とびっきりのお話をお届けします。

てるてるぼうずと ふれふれぼうず

苅田 澄子 文  飯野 まき 絵

明日は、さとくんの通う、にこにこ園の遠足です。広いはらっぱのある公園に行くのです。

「いいてんきになるといいね」
おかあさんがいいました。
「うん。そうだ! てるてるぼうず作ろうっと」

さとくんはおかあさんから、ティッシュを3枚と、ハンカチくらいの大きさの白い布をもらいました。

ティッシュをくしゅくしゅまるめて、白い布のまんなかにおきます。きゅっとつつんで、わごむをぐるぐるまいてとめたら、まるい頭の白いおばけみたいになりました。ペンで目と口をかきます。

「てるてるぼうず、できたあ」

「かわいくできたね」
おかあさんが、窓の外にぶら下げてくれました。

「♪てるてるぼうず てるぼうず あした てんきにしておくれ」
さとくんがうたいます。うたいおわったら、窓をぱちんとしめました。

するとその時、庭から、こんなうたが聞こえてきました。
「♪ふれふれぼうず ふれぼうず あした あめにしておくれ」

「雨がふっちゃだめだよう。へんなうたをうたうのはだあれ?」
てるてるぼうずが、ゆらゆらゆれて聞きました。

「ぼくだよ」
こたえたのは、あじさいのえだに、さかさまにぶら下がった、小さなてるてるぼうず。あじさいのはっぱで作ってあります。
「ぼくは、ふれふれぼうず。雨がふりますようにって、かえるのけろこちゃんが作ってくれたの。明日は、けろけろ園の遠足で、ちょっと遠くの池に行くんだ。かえるは雨が大すき! 雨がふると、元気にぴょんぴょんとべるんだよ」

「雨がふったら、さとくんが遠足に行けないよ」
てるてるぼうずがいいました。
「晴れたら、けろこちゃんが遠足に行けないの」
ふれふれぼうずもいいました。

「さとくんとけろこちゃん、どっちも遠足に行けるといいなあ」
てるてるぼうずが、ゆらゆらゆれました。
「そうだね。どうしたらいいかなあ?」
ふれふれぼうずも、ゆらゆらゆれました。

ゆらゆらゆら、ゆうらゆうらゆうら……

「そうだ! こうしたら?」
ふたりいっしょに、ゆらんと大きくゆれました。


次の日。さとくんが朝おきたら、ぴかぴかの晴れ!
「いってきまーす」
さとくんは、元気ににこにこ、遠足にでかけました。

ところが、遠足から帰ってきたら、雨がぽつぽつ、ざあざあざあ。
「いってきまーす」
こんどは、けろこちゃんたちが、元気にぴょんぴょん、遠足にでかけます。

「今日のてんきは、晴れのち雨!」
てるてるぼうずとふれふれぼうずは、声をそろえてそういって、うれしそうにゆらゆらゆれましたって。

 (おしまい)
 

 
◆子どもと一緒に挿絵を見ながらお楽しみになる方は、こちらからPDFのファイルをダウンロードの上、出力してお楽しみください。 ※個人利用に限ります。